永住ビザでも在留カードの更新は必要|永住者が注意すべき更新手続のポイント
在留期間に制限がない「永住ビザ(永住者)」。
日本で長く安心して生活できる在留資格ですが、永住ビザを持っていても「在留カード」の更新は必要であることをご存じでしょうか。
この記事では、
- 永住ビザと在留カードの違い
- 永住者の在留カード更新手続
- 更新を忘れた場合のリスク
について、分かりやすく解説します。
永住ビザ自体に更新は不要
永住ビザの最大の特徴は、在留期限が無期限である点です。
就労ビザなどのように、数年ごとに在留資格を更新する必要はありません。
そのため、
- 在留期間更新許可申請
- 在留資格の再審査
といった手続は、永住者には不要です。
永住者でも在留カードの更新は必要
一方で、永住者を含むすべての中長期在留者に交付される在留カードには有効期間があります。
- 永住者の在留カード有効期間:7年
- 16歳未満の永住者:16歳の誕生日まで
就労ビザなどの場合は「在留期限=在留カードの有効期限」ですが、
永住者には在留期限がないため、在留カードのみが7年更新となっています。
⚠ 更新を忘れるとどうなる?
在留カードの有効期限を過ぎても更新をしない場合、永住ビザ自体が失効し、不法滞在となる可能性があります。「永住ビザがあるから大丈夫」と思い込まず、7年に一度の在留カード更新は必ず行う必要があります。
在留カードの更新手続は簡単
在留カードの更新手続は、在留資格の更新と比べると非常に簡単です。
感覚としては、運転免許証の更新に近い手続と考えてよいでしょう。
申請できる人・受け取れる人
在留カードの更新申請および受領ができるのは、次のいずれかです。
①永住者本人
②同居している16歳以上の親族
③申請取次者
④所属機関の職員
⑤行政書士
⑥法定代理人 など
※③の場合は、入管から「申請取次」の承認を受け、本人の依頼が必要です。
更新申請ができる期間
- 原則:有効期限満了日の2か月前〜満了日まで
- 在留カードの期限が「16歳の誕生日」の場合:誕生日の6か月前から
- 出張や留学など、やむを得ず更新期間中に日本を離れる場合は、期間前に申請することも可能です。
必要書類
在留カード更新に必要な主な書類は以下のとおりです。
- 在留カード有効期間更新申請書
- 写真(申請書に貼付)
- パスポート(提示)
- 現在の在留カード(提示)
- 漢字氏名表記申出書(希望する場合)
- 更新期間内に申請できない事情を説明する資料(必要な場合)
- 本人以外が申請する場合の身分証明書類
申請先・手数料
- 申請先:住居地を管轄する地方出入国在留管理官署
- 手数料:無料
新しい在留カードの交付時期
原則として、申請当日に新しい在留カードが交付されます。
即日交付されない場合は、後日以下を持参して受領します。
- 申請受付票
- パスポート
- 現在の在留カード
- 受領者の身分証明書(代理受領の場合)
よくある質問(Q&A)
更新期間中でも海外出張できる?
可能です。
ただし更新期間中ずっと日本を離れる場合は、出国前に更新申請を行います。
申請書内の「やむを得ない理由による期間前申請」にチェックを入れるだけで、特別な証明書は不要です。
在留カード更新で在留資格の再審査はある?
ありません。在留カード更新は形式的な確認が中心で、永住ビザの再審査は行われません。
再入国時の注意点(永住者は特に重要)
永住者が再入国許可やみなし再入国許可を使って出国した場合でも、出国中に在留カードの有効期限を超えると、永住ビザが失効します。
永住ビザを維持するためには、
- 在留カードの有効期限内に一度日本へ戻る
- 日本国内で在留カード更新を行う
ことが必須です。
まとめ
永住ビザは在留期限が無制限ですが、在留カードは7年ごとに必ず更新が必要です。
更新を忘れると、永住ビザそのものを失う重大なリスクがあります。有効期限を確認し、余裕をもって手続を行いましょう。
「更新時期が分からない」「海外出張が重なりそう」など不安がある場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
