特定技能の二国間協定とは?(目的・趣旨を解説)
■ 二国間協定とは
特定技能における「二国間協定」とは、海外から日本へ人材を送り出す際のルールを定めた政府間の取り決めです。
2019年4月の特定技能制度スタート時、当初はアジア9か国との締結が予定されていましたが、制度開始が急ピッチだったこともあり、当初は手続きが間に合わない国も多く存在しました。その後、順次締結が進み、2020年5月時点では12か国と協定が締結されています。
■ 目的・趣旨
二国間協定の最大の目的は、悪質なブローカーの排除です。
■ 悪質なブローカーとは?
海外では、仕事紹介の対価として手数料を徴収すること自体は一般的ですが、中には以下のような悪質なケースもあります。
- 高額な手数料を請求し、多額の借金を負わせる
- 実在しない会社や虚偽の求人を紹介する
- 誤った情報を伝える
- 深刻な場合は人身取引につながるケースもある
こうした問題を防ぐために、政府が認定した送り出し機関(エージェント)を通じた手続きルールが定められています。
■ 注意点(重要)
ここで誤解されがちですが、二国間協定がない国でも特定技能ビザの取得は可能です。
ただし イランは対象外(取得不可) とされています。
■ 二国間協定締結国(2020年5月時点)
以下の12か国が締結国です。
- フィリピン
- カンボジア
- ネパール
- ミャンマー
- モンゴル
- スリランカ
- インドネシア
- ベトナム
- バングラデシュ
- ウズベキスタン
- パキスタン
- タイ
国別の主な注意点
■ カンボジア
登録証明書(指定フォーマット)の提出が必要
■ タイ
技能実習2号・3号修了者が特定技能へ変更する場合、タイ大使館の認証を受けた雇用契約書が必要
■ フィリピン
- Philippine Overseas Labor Office の審査が必要
- Philippine Overseas Employment Administration への登録
- OEC(海外雇用許可証)取得が必須
※他国と比べて手続きが最も厳格な国の一つです。
■ ネパール
一時帰国後に再入国する際、海外労働許可証の取得・提示が必要
■ インドネシア
求人登録システム「IPKOL」への登録(※現状は任意)
入国前にSISKOTKLN(海外労働者管理システム)への登録+ID取得が必要
■ ミャンマー
- 海外就労時にOWIC(海外労働者証明カード)の取得が必要
- 日本在住者は大使館でのパスポート更新が必要
■ まとめ
- 二国間協定は外国人保護のための制度
- 主な目的は悪質ブローカーの排除
- 協定がなくても特定技能は取得可能(※イラン除く)
- 国ごとに独自ルール・追加手続きあり
